USS Forrestal (CV-59)

第2次世界大戦後られベトナム戦争などで活躍した米空母フォレスタスが1セントで売却されることになりました。同艦はミュージアムとして残そうという働きかけが行われていたものの、スクラップとして再利用されることとなりました。

US Navyは、1993年の退役決定後、長らくロードアイランド州のNaval Station Newportに係留されたままの状態が続いてきた空母「USS Forrestal (CV-59)」を解体業者に1セントで売却することを発表した。

今後、USS Forrestalは、テキサス州Brownsvilleまで移送された後、そこで解体されてスクラップ処分される見通し。

USS Forrestalは、第二次世界大戦後、アメリカが初めて建造したスーパークラスの空母となる。就役は1955年。その後、ベトナム戦争に参加していた1967年に艦上で艦載機に搭載しているミサイルが誤射され、それが、後の共和党の大統領候補になるJohn McCainが搭乗した機体に命中したことが引き金となり100名以上の水兵が死傷する大事故を起こしたことでも有名。

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USS Forrestal (CV-59)
▲航空母艦フォレスタス (CV-59)

鉄くず以下の価値で売却されたのは米海軍の航空母艦フォレスタスです。同艦は1993年9月11日に退役、除籍し、その後は寄贈艦保管所に放置されていました。

就役したのは今から58年前の1955年です。戦後第一世代の空母として登場し、史上最大排水量だった旧日本海軍の空母信濃を超えるものでした。ベトナム戦争を初めチュニジアで救援活動や1970年ではキプロス島で発生したクーデター政権崩壊の混乱でアメリカ人の救助に派遣されています。

1975年には建国二百周年記念祭でホスト艦に選ばれ、同年に船体近くで高性能爆薬を爆発させる試験などに使用されていました。

また同艦は大型輸送機C-130ハーキュリーズの発着艦試験が行われています。これは当時、洋上の空母に補給を行うことのできる航空機が無いということで発案されたもになります。



試験は成功したものの、後に定期的に発着艦を行うのは危険すぎるということで廃案になっています。ちなみに、この試験は海軍史上最も大きく重い航空機の発着艦ということで現在も記録は破られていないとのことです。

以下は現在のフォレスタスの姿

Ex-USS Forrestal

USS Forrestal