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太陽に極めて近い軌道を通るということで、通過後がどうなるか心配されていたアイソン彗星ですが、NASAが行った詳細な調査によると、通過後核は消えチリのみ漂っている状態だと発表しました。

アメリカ航空宇宙局(NASA)は、今月2日に撮影したアイソン彗星について最新の情報を発表しました。

NASAは当初、近日点通過後「ばらばらに壊れて蒸発した」と発表した後、「小さな核が残っている可能性がある」などと説明していました。これについて、太陽を観測している人工衛星の映像を分析したところ、「アイソンすい星の核は残っておらずちりになったとみられる」とアイソン彗星の状態について見解を発表しました。また、「
アイソンすい星を今後、肉眼で見ることは極めて難しくなった」と付け加えて説明しています。

人工衛星が撮影したアイソン彗星

アイソン彗星

アイソン彗星

アイソン彗星は今年6月には30万kmに及ぶ尾を携えた姿が撮影されました。彗星の直径は約4.8kmで、1日あたりガスを約1000トン、ダストを約5万4000トン放出していると推定されていました。

かつて、アイソン彗星は「史上最も明るくなった1680年の大彗星と呼ばれるキルヒ彗星を超える明るさになる可能性がある」というものや「金星や満月の明るさを超える大彗星になる可能性もある」などと予想がされていたものの、予想通りの明るさにはなりませんでした。

2013年11月30日、アイソン彗星は太陽からわずか187万km (0.0125AU)という極めて近い軌道を通ったことにより崩壊。現在に至ります。