張泉霊

先日、中国が打ち上げた月面探査車が軟着陸を果たしました。これについて喜びの声が上がっているのかと思いきや、必ずしもそうではなく、着陸成功を伝えた国営テレビの女性アナウンサーに対し質問攻めが殺到しているとのことです。

2013年12月15日、中国の月探査機「嫦娥3号」が月面着陸に成功しました。このことを国営の中国中央テレビ(CCTV)はニュース番組で報じていたそうなんですが、このニュースを伝えた女性アナウンサー、張泉霊さん(写真)の中国版ツイッターには月面着陸に関して視聴者から質問攻めにあっていたと中国メディアが報じています。

記事によると、ニュース番組で山村の学校にもメリットがあるなどと話していたらしく、視聴者から「月面着陸と古びた山村の学校に通う子供たちにはどんな関係が?」と質問があったといいます。これについて張さんは「インターネット技術は米国の月面着陸技術に由来する。今では多くの学校がインターネットで授業を公開している。これは山村部の学校教育向上に役立つ」と、若干怪しい説明を交え、返信していました。

また「学校に通えず、ご飯もまともに食べられない子供にとって、月面着陸の意義は?」という質問に対し「気象衛星を発展させることで、災害の被害を軽減することができる。これは貧困の解決に直接的な関係がある」と答えていたとのことです。

しかし、同様の質問は後を絶たず、流石の張さんもイラダチを覚えたのか「宇宙の研究や探索にどんな意味があるのかといった類いの質問に答えるのは結構疲れる。私にしてみれば、人類の好奇心を満足させるという答えだけで十分」とコメントをしていたといいます。


張泉霊さんはCCTVを代表する女子アナの1人で、自身の意見をマイクロブログに書き込み視聴者と意見を交わしています。最近では北京の大気汚染状況について論戦を行っており、2011年には「うちの局には、派遣されるとその国の指導者が次々と死ぬという特派員がいる。次はどのに派遣さるのか、シリアかしら?イランかしら?」と書き込み、読者からは「速く帰国してくれ(中国に派遣してくれ)」「中国各地を回って、汚職官僚どもをびびらせてほしい」などとコメントが殺到していたといいます。

参考:Record China