中国の大気汚染

大寒を迎え雪が振りやすい日が続いていますが、一方韓国ではソウルでpH値4.04という雪が降ったと報じられているそうです。(写真は中国の大気汚染)

今月20日、ソウル市保健環境研究院が行った調査によると、ソウルで観測された雪のpH値がオレンジジュースやワインとほぼ等しい4.04だったとし、また他の地域では更に低いpH3.8を観測したと発表しています。

20日には韓国各地で中国が原因と考えられる大気汚染が観測されており、ソウルの微小粒子状物質(PM2.5)の濃度は午後4時で112マイクログラムを超え、これに伴い酸性の強い雪がをもたらしたと予想されています。

これまでの調査によると2012年、ソウル市に降った雨の平均pH値は4.5で。20日の降雪はその平均よりも0.46低いものとなりました。また昨年1月に大雪が降った忠清南道泰安郡や仁川市江華郡では、雪のpHが3.9に達したとされています。

▼1月20日、ソウルに降った酸性雪
20日ソウルに降った酸性雪


酸性雨の定義としては大気中の二酸化炭素が十分溶け込んだ場合のpHが5.6であるため、これよりも低い値の雨が酸性雨の目安とされています。酸性雨の原因は、化石燃料の燃焼や火山活動などにより放出される二酸化硫黄(SO2)や窒素酸化物(NOx)。これらのガスが大気中で光化学反応などの化学変化を起こし、硫酸や硝酸となって降水に溶け込み、酸性雨となります。

酸性雨は雨として降ってくるまでに数百から数千kmも運ばれることがあり、アジア地区では、「東アジア酸性雨モニタリングネットワーク(EANET)」の下で世界各国が協力して様々な観測・分析が行われています。

参考:Record China気象庁