national ignition facility

人類が手にする無限のエネルギーにまた一歩近づきました。米ローレンス・リバモア国立研究所の国立点火施設(NIF)は自ら核融合反応を開始する自己加熱という段階に世界ではじめて成功したと発表しました。

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 米ローレンス・リバモア国立研究所(カリフォルニア州)の国立点火施設(NIF)は、レーザー核融合による実験で、核融合で放出するエネルギー量が燃料に吸い込まれる量を上回る「自己加熱」による燃焼を世界で初めて達成した。持続的な核融合反応である「点火」へと続く重要な成果となる。少量の資源から膨大なエネルギーを取り出す「夢のエネルギー」である核融合炉の実現に一歩近づいた。



 壊れないようにペレットのプラスチック容器部分の設計を工夫したり、レーザーの波形を変えるなど改良した結果、これまでの実験に比べて10倍以上の変換効率を達成した。実験結果はコンピューターシミュレーションとも一致した。

 今回の成果は圧縮に用いたレーザーのエネルギー総量は超えていない。総量を超えると点火状態となり、核融合反応が連続して起こる。

日刊工業新聞 

カリフォルニア州ローレンスリバモア国立研究所内にある国立点火施設(NIF)には慣性閉じ込め方式で核融合を行うレーザー核融合実験施設があります。この装置は世界にある核融合施設でも最高出力のレーザーを照射でき、その瞬間出力は実に500テラ(兆)ワット。このビームにさらされるのは核融合に必要な燃料、三重水素です。

▼実物大の燃料
燃料

三重水素は純金製シリンダーに収められ、ビームに晒されるのですが、この時、想像を絶する反応が発生します。水素原子は1000分の1に圧縮され密度が鉛の100倍に上昇。温度は瞬間的に太陽の中心よりも高温になります。

今回NIFが成功した自己加熱というのは核融合を行う際に必要な順序の一つです。簡単に説明すると燃料の中心分で核融合反応が発生するとα粒子が大量に発生し、周囲の燃料を加熱するという反応を示します。これが自己加熱といいます。

自己加熱が十分に発生すると、次に核燃焼波が伝わり周囲の主要燃料部が超高温となり核融合反応が開始され自己点火という状態になります。

今回は照射に要したエネルギー総量には至らないものの、自己加熱により燃料に吸収されたエネルギーを超える反応が発生しました。自己加熱が十分に行われると次に自己点火という自らのエネルギーで核融合を連続発生させる『長時間燃焼』のステップに移ることができます。
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