洞窟

光がない環境で生きる生物は目が退化し『目が存在しない』種が存在します。実はそのような魚は目がなくても物を数え、見分ける能力があることがわかりました。

今回調査の対象となったのはソマリアブラインドケーブフィッシュという魚です。ソマリアブラインドケーブフィッシュは砂漠の下にある洞窟に閉じ込められその後独自の進化を遂げた魚で、光が入らない環境下で目が退化し生まれつき盲目です。

研究チームはまずこの魚を数を数えれるようにトレーニングをしました。哺乳類や鳥類以外の魚類もトレーニング次第で数量を認識できることがわかっており、今回は水槽の両端に置かれた棒の数が多い方にエサを置くということを行い続けました。(2本の棒に対して4本または6本の棒を選ぶように学習させた)

▼ソマリアブラインドケーブフィッシュ
ソマリアブラインドケーブフィッシュ

その結果、エサが存在しない状態で水槽の両端に棒を設置したところ2本と3本は区別できなかったものの、2本と4本、4本と6本は確実に区別できたとしています。また4本の棒が2本の棒と同じ面積になるよう配置した実験では、太さや細さに惑わされず4本の方に集まったとのことです。

研究者によると物体を流れる僅かな水流の変化を検知し、数えているのではないかと考えています。

ソマリアブラインドケーブフィッシュは何百万年もの進化で現在の姿となっており、日が当たらないためか体内時計が57時間になっていることも明らかになっています。

参考:AAAS