宇宙飛行士

ユーリイ・ガガーリンの1時間50分あまりの有人宇宙飛行が行なわれてから53年。それから多くの人が宇宙に行き長期間の滞在を行っているのですが、具体的に宇宙飛行士に選ばれる人とはどのような人なのでしょうか。

ユーリイ・ガガーリンが宇宙飛行士に選ばれた際、最終的な判断は身長だったと言われています。これは厳しい訓練で優秀な成績を収めた上での選出なのですが、現代は特に性格面でどのような人が宇宙飛行士に向いているのでしょうか。

The Voice of Russiaによるとロシア科学アカデミー副総裁でロシア国家賞受賞者アナトーリー・グリゴリエフ氏は、性格の面での判断基準としては「自分が仲間とどれだけ理解し合えるかに任務の成功がかかっていることを理解している人物だ」と話しており、その上で「内向的な性格の人よりも外交的で、ナルシストではあってはならない」と話しています。

つまり、限られた空間で問題なくミッションを行う為には技術も大切ながら、性格も重要な判断基準であることがわかりまます。

JAXAのウェブサイトには宇宙飛行士の選考内容の一部が書かれています。
宇宙飛行士―JAXA

宇宙飛行士は、いうまでもなく技術的・科学的な専門知識を備えている必要があります。それに加えて、各国の宇宙飛行士とチームを組んで共同生活や共同作業を行うため、コミュニケーション手段としての英語力を身につけていて、心身ともに健康であることが条件となります。
これまでの宇宙飛行士の選抜においては、書類審査、英語試験、一般教養、自然科学等の筆記試験、面接試験、精神・心理学的な検査等を行い、総合的な評価によって宇宙飛行士候補者が選ばれました。

宇宙飛行士候補者は、選定された後、基礎訓練を受けます。宇宙飛行士として必要な基本的知識修得をはじめとして、宇宙科学や宇宙医学の講義、スペースシャトルやISSなどの宇宙機システムに関する講義と基本操作訓練、英語やロシア語の語学訓練、飛行機操縦訓練、体力訓練といった内容です。それを修了してはじめて、宇宙飛行士として認定がされるのです。
このように、あらゆる面で優秀な人でなければならないことがこの文章からもわかります。

ただ、今回のグリゴリエフ氏の発言については、どうやら地球軌道上での宇宙飛行士基準となるようで地球を離れ小惑星や火星といった長期間宇宙に滞在する宇宙飛行士は、スポーツやアウトドアなどを好む活動的な人ではなく、趣味が読書や映画鑑賞といった内向的な性格の人が選ばれるようになると言われています。