生ごみで育ったナマズ料理_1

様々な魚が養殖されている現在、その魚たちはどのような環境で育っているのかは気になるところですよね。中国紙によると毎年数十万トンのナマズを養殖していると現場では、なんと餌に腐った生ごみを与えていたと報じられています。

中国紙『楊子晩報』は今月25日、江蘇省蘇州市の一部レストランの食材となっている養殖ナマズについて報じています。

蘇州のレストランが“腐った”エサで育てたナマズを提供、店は...:レコードチャイナ

実は蘇州市や上海市のレストランで出されているナマズ料理について、その多くが上海青浦区のナマズ養殖場から仕入れているものの、記者が訪れた養殖場では悪臭が覆い、ナマズがいる生簀には死んだ魚やゴミが浮かんでいるという状態だったとしています。

この養殖場のオーナーによると現在養殖されているナマズは25万kgで、大半は上海や蘇州市場で卸され焼き魚として一般消費者の口に入っているとしています。しかし、使用されている餌について記者が質問したところ「ナマズは魚など生臭い物が好物で、生ごみはコストもかからず飼育するのに最適」などと述べ、使用されている餌は全て生ごみや腐敗した餌を与えていたことが明らかになったとしています。

養殖場の実態が明らかになったのは今年6月、湖北省食品薬品監督管理局が劣悪な環境で飼育されたナマズの抽出検査を行ったことです。結果は養殖場の水から基準を越えるアンモニア、リン、大腸菌のほか中国では使用が禁止されているフラゾリドンという獣医薬としてはサケに使用される感染症予防薬が検出されていました。

▼生ごみで育ったナマズ料理
生ごみで育ったナマズ料理

レストラン側はこの問題をどの様にとらえているのか。蘇州市の「江辺城外」という焼きナマズ料理店に記者が訪れたところ、国内で問題となっていることを受けてナマズなど焼き魚の原料検査結果が掲示されていたといいます。
しかし、店側が用意したナマズのイラストには吹き出しが描かれており「なぜ有機肥料で作られた野菜は緑色食品(自然で良質な食品)で、たまに腐ったものを食べる魚がゴミ魚なの?魚も米やアワビを食べなくてはいけないの?」などと、生ごみで育ている行為を肯定しているとのことです。