カラカル

先日ロシアで、1匹116万円というレッドリストにも登録されている高級なネコが盗まれるという事件が発生しました。

 モスクワ北部で何者かが価格1万1600ドル超の猫「カラカル」の購入者を装い、猫のブリーダーの女性を脅して「カラカル」を奪い、逃走した。モスクワの警察が伝えた。
  警察の情報によると、夜半過ぎに「カラカル」の購入者を装った2人が女性のもとを訪れ、武器で脅し、女性から現金およそ1万4500ドルと「カラカル」の子猫を奪った。

The Voice of Russia
カラカルという耳にしない種のネコなのですが、それも当たり前でワシントン条約附属書Iに指定されている動物で、学術研究目的以外の国際取引が禁止されている種とのことです。

カラカルはサハラ砂漠除くアフリカ大陸から中東、インド北西部に広く分布しており、絶滅の恐れは今のところないものの、レッドリストには「軽度の懸念」に位置づけられています。カラカルの姿は非常に特徴的で他のネコではみられない耳の上に毛がピンと伸びている種になります。
 


過去、ロシアでは更に高額なネコが盗まれたことがあり、その価格は1匹約3,500万円。ベンガルヤマネコ(イリオモテヤマネコはベンガルヤマネコの亜種とされる)というとても貴重な種で車とともに盗まれてしまいました。
車の持ち主は希少種のネコ科動物を飼育する男性で、犯人に対し「車(ベンツ)はあげるからネコを返してくれ。返してくれれば訴えはしない」と呼びかけました。その後、約900万円の懸賞金をだしたものの男性の手に帰ってきたと報じられたことはありませんでした。(参考)

今回盗まれてしまったカラカルは日本では羽村市動物公園(東京都)、大内山動物園(三重県)、東山動植物園(愛知県)、福山市立動物園(広島県)、姫路市立動物園(兵庫県)、など10の動物園で展示飼育されているとのことです。(要確認)