自走式粉塵機

春先に話題になった中国から越境してやってくる微小粒子状物質、所謂PM2.5について中国では自走式の除塵機が作動しているといいます。

今月7日、中国河北省張家口市で「霧炮」(霧ガン)と呼ばれる自走式除塵機が投入され市内を駆け巡ったと報じられています。

この自走式除塵機は鉱山や建築現場などで使用されている粉塵除去装置に基づいて開発したもので、ミストを空気の力で飛ばし塵を地面に落下させるという効果があります。自走車を開発した企業によると有効射程は最大120mで、一度に距離100m幅60mの範囲にミストを撒くことができるとしています。
中国環境保護省が行った測定によると、同装置を使用することで周囲のPM2.5の濃度を最大約2割ほど低減させることができるとしています。この車はこれまで西安などいくつかの都市で稼働しており、効果をあげているとしています。

自走式粉塵機_1

ちなみに中国国民の反応は「場当たり的だ」「地上付近にあるP.M2.5だけを除去しても意味が無い」と評価は低いとのことです。

中国でも関心度も高いP.M 2.5についてこのような装置を稼働する理由は『目に見える形で対策を行っていると国民に示すことが大切』であって、除去出来ているか効果が出ているかは二の次です。しかし、今回は装置はP.M 2.5どころか国民の不安も取り除くことはできなかったようです。

自走式粉塵機_2
 
参考、写真:中国网