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ロシアの首都モスクワで旧ソ連が開発した人類史上最大の核出力を持つ水素爆弾のレプリカが展示されるなどと報じられていた件について、閉鎖都市サロフ市の博物館に展示されていたレプリカと思われる物が搬入される様子が撮影されました。

中国メディア「国际在线」はロシアの放送NTVの内容として、来月9月1日からロシアで開催される原子力産業70週年の展示会場に『AN-602 ツァーリボンバ』のレプリカが搬入される様子を報じています。

史上威力最强氢弹复制品将在莫斯科展出(高清组图)- 新闻 - 国际在线

モスクワで行われる原子力産業70週年の展示会では旧ソ連時代から研究されてきた複数の核研究を一挙に公開すると言われています。
具体的にはこれまで長らく機密扱いだった原子力砕氷船を含む原子炉の技術についても初公開されると言われており、ツァーリボンバのレプリカを展示する理由もまたその1つになります。

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Photo:国际在线

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Photo:国际在线

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Photo:国际在线
ツァーリ・ボンバは実験目的製造された水素爆弾で全長8m、幅2.1m、重量26.5トン。核出力はおよそ50メガトンとされており、広島型原爆のおよそ3,300倍の威力があります。1961年10月30日に行われた実際の爆発では発生した衝撃波が地球を3周。発生したキノコ雲は高さ60kmに上り1000km離れた地域からも観測できたとする記録が残っています。


今回展示されるツァーリボンバのレプリカについて傷や汚れ具合からどうやら最近新たにつくられたものではなく、ロシアのニジニ・ノヴゴロド州南端にある都市サロフの核兵器博物館に展示されているものが運び込まれたと考えられます。
サロフ市は旧ソ連時代から核兵器開発の中枢で現在も閉鎖都市となっており外国人は当たり前としてロシア国民であっても許可のない立ち入が規制されています。つまり、このレプリカが一般公開されるのは初めてということになりそうです。

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Photo:国际在线 

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Photo:国际在线

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 Photo:国际在线