地球は北極をS極、南極をN極とする地磁気に包まれていますが、最近行なわれた研究によると地磁気の強さが想定の10倍を超える速度で弱くなっていることが報告されています。
欧州宇宙機関(ESA)が行っている地磁気に関する研究によると、2014年に入ってから現在までの約6ヶ月間について、当初予想されていた10倍のスピードで地磁気が弱まっていると研究結果が報告されました。
これまで地磁気は100年で5%程度弱くなると予想されていたものの、欧州宇宙機関が地磁気の測定のために打ち上げた3機の人工衛星SWARMによる観測結果、実際は「0年で5%程度弱まるというデータが得られました。また、南北アメリカから南極に至る広いエリア(下の画像)で地磁気が弱いホットスポットのようなものができ始めていることが明らかになりました。
研究者によると過去地球の地磁気は南北が入れ替わる反転という現象が数万年から数十万年に1回の周期で繰り返しており、現在観測されたデータによると今後数百年から1000年かけ磁場が転じると考えられているそうです。また
磁場の逆転現象が発生する原因については明らかになっておらず、研究者は地磁気を発生させる地球外核の溶けた鉄の対流運動の変化が大きく影響を与えると考えています。ちなみに、逆転現象は1千万年以上変化しなかった時期もあるそうで、逆転が発生したからといって特別生命に危険が及ぶということは無い考えられています。