再使用型ファルコン9_1

スペース・エクスプロレーション・テクノロジーズことスペースXは自社が開発したファルコン9 v1.1について海面上で行われた第一段ロケットの軟着陸に成功したと発表しています。

スペースXが今月14日、ケープカナベラル空軍基地から打ち上げたロケット『ファルコン9 v1.1』について、オーブコム社の通信衛星『OG2』6機の軌道投入及び、ロケットの第1段を回収する試験について成功したと発表しています。

SpaceX Soft Lands Falcon 9 Rocket First Stage | SpaceX

スペースXの発表によると、ファルコン9ロケット第一段ロケットは2段目を切り離した後大気圏に再突入、極超音速状態から2度のメインエンジン再点火を行い着陸脚を展開、大西洋上に着水するときは速度はゼロ近い状態でタッチダウンできたことが確認できたとしています。ロケット本体については計画通り垂直状態で着水しその後横転し、本体は海底に沈んだとのことです。

今後の予定としてはファルコン9の13回目の打ち上げまで海上への軟着陸試験を行い、14号もしくは15号で地上への帰還を行う予定です。



こちらがオンボード映像になります。エンジンからの出たと思われる“すす”で不鮮明ではあるものの着陸脚の展開とメインエンジンの燃焼、海面上に立ち込める噴気、エンジン停止後に本体が海上に倒れる様子が確認できます。
当初、今回の試験は着水直後に爆発したと一部メディアが報じていたものの、公式の最終的な発表としては成功を確認したとの認識のようです。

前回の試験ではデータが破損し不鮮明な映像から着水できたという確かな証拠の一つが得られなかったものの、着水自体は成功したと発表しており一応2度連続の着水成功という結果となりました。スペースXによるとロケットを完全再利用が可能になった場合、1億ドル(約100億円)かかる1回の打ち上げが、単純に燃料だけと考えると1回の打ち上げが数万から数十万ドル(数百万円~数千万円)に抑えることができると主張しています。