イギリスの潮力発電

再生可能エネルギーから電力を作り出すという発電方法はいくつかありますが、今回は潮の満ち干きで発電する潮力発電です。イギリスでは2018年に全長9.5kmに渡る堤防を使用した300メガワット級の発電を目指そうとしています

英国ウェールズ南部のスウォンジー湾に建設される人工ラグーンは、潮力発電によって155,000世帯以上に電力を供給できるようになるかもしれない。
 
スウォンジー湾では、満潮時と干潮時の水位差が最大10.5mになる。これは、世界で2番目に大きな潮差だ。人工ラグーンをつくることよって、この干満の差からエネルギーを取り出すことができる。

イギリス、ウェールズ南部の都市スウォンジーに位置するスウォンジー湾で構想されているのは巨大な潮力発電施設です。その全長は9.5kmで岸に二箇所接続した巨大な堤防を円状に築き、その一部に発電用のタービンを設置します。このことで、日々発生する施設内部と湾との海面の高さを利用した潮力発電を行います。

実はスウォンジー湾で発生する満潮時と干潮時の水位差は最大10.5m。世界でも2番目に大きな潮位を利用しこれを発電に利用しようという試みです。



イギリスの研究チームによる試算によると、潮の満ち干きを発電に利用できるのは1日に4回。湾の周辺にあるスウォンジー市にある家庭の年間電気使用量の約90%にあたる電気を120年間、安定的に供給できる可能性があるとしています。

人工的に湾を作り潮力発電を行うという設計・発電は世界初の試みで、またイギリス政府も2020年までに消費されるエネルギーの15%を再生可能エネルギーから作り出すという公約を出していることから注目している技術だとしています。

技術的にも建設はそう難しくはないと思われる今回の潮力発電施設について、来年にも建設するか否か判断されるとのことです。