GXV-T

以前GXV-Tと呼ばれる機動性高い一人乗り装甲車を紹介したのですが、防御面については飛んでくる弾に対し回避することで生存率を高めるという設計になっているようです。

アメリカ国防高等研究計画局(DARPA)はGXV-T (Ground X-Vehicle Technology) という小型装甲車両の開発を発表しました。新たな装甲車を開発する理由としてDARPAは、従来型の装甲車は装甲が厚く製造や輸送に高い費用がかかり、戦闘能力も戦場の環境に左右されることがあったとしています。そこでどこでも同じように戦闘能力発揮でき、さらに低コストで機動性が高いという次世代の装甲車を開発するに至ったとしています。



こちらがGXV-Tに付与される防御面の能力です。具体的には装甲板を盾にする加速し弾を避けるしゃがみ弾を避けるという方法がとられるとしています。従来の装甲車は被弾することを前提に装甲を厚くしたり追加装甲を身にまとっていたのですが、重量が増すという理由から最小限にされているようです。 

非常にユニークな案なのですが、動画のように装甲板で対戦車ロケットを無力化出来るのか、砂地でどのように急加速するのか、しゃがむ前に被弾する可能性はないのかと不安な要素が多いような気がします。ただ、反応速度という点について、例えばQuick Killといったアクティブ防護システムの分野で目にも留まらぬ早さで反応するシステムが登場しており技術的には不可能ではないと考えられます。

▼対戦車ロケットを迎撃するアクティブ防御システムQuick Kill


GXV-Tが実際に開発され将来的に実戦配備まで進むのかは未知数なのですが、米軍としてはこの手の装甲車を必要としていることがよく分かる研究内容です。