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スペースシャトルが退役し現在宇宙飛行士を宇宙に打ち上げる手段のないアメリカ。現在、民間企業が開発した宇宙船で国際宇宙ステーションへの人員輸送を行う方針が進められているのですが、この審査についてボーイングとベンチャー企業のスペースXが選ばれたと報じられています。 

【ワシントン時事】米航空宇宙局(NASA)は16日、新たな有人宇宙船開発の委託先として、米ボーイング社と米民間宇宙企業スペースX社を選んだと発表した。2011年のスペースシャトル退役後、米国は有人宇宙船を持たず、国際宇宙ステーション(ISS)への人員輸送はロシアに頼ってきた。17年までの初飛行を目指し、商業ベースで自前の有人宇宙飛行計画を再び本格化させる。

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これはNASAが発表した商業軌道輸送サービスの一部で国際宇宙ステーションへ人員輸送、そして帰還に使用する宇宙船のみを開発するというものです。NASAでは今後低軌道など民間企業でも出来そうなことは民間に任せ、より困難なミッション例えば月や小惑星、火星探査を行うという方針がとられています。

そこで、当面は国際宇宙ステーションへの人員輸送また、帰還については民間企業が開発した宇宙船で宇宙飛行士を運び、その料金を支払うということが行なわれるとされています。これまで20社以上の民間企業が商業軌道輸送サービス(CCDev)の参加を発表しており、今回行なわれた3度目のCCDev審査を受けたのはボーイング、スペースX、シエラ・ネヴァダの3社になりました。

CST-100
▲ボーイングのCST-100(試験)。陸への着陸はエアバッグにより衝撃を吸収する仕組み。

その中でも、ボーイングの有人宇宙船CST-100が最有力とされていたのですが、理由として「オーソドックスでリスクが少ないこと」があげられています。ボーイングはアポロ計画からスペースシャトルの開発に参加しており『経験』があることと、実はこの宇宙船はNASAが開発していたというオリオン宇宙船の派生機種オリオン・ライトの技術が入っていると言われています。


9月17日、米航空宇宙局(NASA)によると今回行なわれた3回目の審査でボーイングとスペースXの2社を開発企業に選んだと発表しました。これによりシエラ・ネヴァダの宇宙船ドリーム・チェイサーは事実上国際宇宙ステーションへの打ち上げは閉ざされました。

ドリームチェイサー
▲滑降試験後のドリームチェイサー

ドリームチェイサーはその開発に2014年7月、日本のJAXAと協力するという了解覚書を締結したと発表しており、軌道飛行できる有人宇宙船として新たな道を各国の宇宙機関と探していく道を辿りそうです。ただし、ドリームチェイサーは軌道飛行できる宇宙船というだけで実験装置や衛星を打ち上げるスペースシャトルのような能力がなく、人員輸送の為に作られた宇宙船に一体何ができるのか再度問われることになりそうです。
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