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中国の空港に降り立った女性からなんと基準を超える放射線量が確認されたとし、一時入国を拒否される出来事があったそうです。女性は何故放射線を発していたのでしょうか。

今月11日、中国山西省にある太原武宿国際空港で基準を超える放射線量が確認されたと韓国人女性が一時入国を拒否されるという出来事があったと報じられています。

中国の空港で、韓国人乗客から基準値以上の放射線―山西省太原市:レコードチャイナ

新華社によると同省の出入国検疫当局の話として女性は韓国釜山から旅客機に乗り太原空港へ入国したものの、基準超えの放射線量が確認されテロとの関連性の疑いがあり入国が拒否されました。

その後の調査でこの女性は韓国で放射線治療を受けていたことが確認でき、放射性物質を所持していなかったことからテロとの関連は無いとし入国が許可されたとのことです。 

放射線治療

放射線治療とは一般的にガン患者に対し行なわれる主要な治療法の1つです。治療法には皮膚の外から照射する外部照射と直接幹部に放射線を発生する線源を埋め込む内部照射の2つの方法があります。外部照射では治療後放射線が体から出るということはないものの、内部照射では線源を埋め込むことになるので体内から放射線が出ます。

例として日本国内の前立腺や舌に対して放射性物質を身体に埋め込む内部照射が行われる場合、法律では体表から1m離れた場合に放射性ヨウ素125Iでは1.8μSv/h、放射性金コロイド198Auでは40.3μSv/h以下と定められています。(参考:大阪大学医学部附属病院放射線部)

この線量は最大の数値ということになるのですが、自然から受ける放射線量(約0.002~0.005μSv/h程度)と比較すると極めて高い数値で、今回中国の空港で行われたような検査でも十分検知される量だったと考えられます。