エボラウイルス

連日報道されているエボラウイルスについて国連幹部が「今後2ヶ月以内に流行を抑えることができなければ人類は敗北する」と、重大局面を迎えることを予想していることが安保理理事会で述べられていたことが明らかになりました。

The United Nations warned Tuesday that the world has less than 60 days to stem the deadly Ebola epidemic — as ghoulish marketers began cashing in on the crisis with creepy, Ebola-inspired Halloween costumes.
 
Anthony Banbury, head of the UN’s Mission for Ebola Emergency Response, told the Security Council that he is “deeply, deeply worried” that current efforts to fight the disease aren’t enough.

New York Post
西アフリカで流行したのを期に現在はアメリカを始めいくつかの国でも二次感染が報告されるなど、本格的な流行の兆しが見え始めています。

このエボラウイルスについてアンソニー・バンベリーというエボラ対策の責任者は、国連安保理事会でこれまで行なわれたエボラの対応が十分ではなかったと認めた上で、10月から11月の終わりまで2ヶ月の内に抑えこみができない場合は人類は敗北すると述べていたそうです。

バリー氏によると、この押さえ込みで重要なのは二次感染を抑えることにあるとしており、感染者の7割が他人にエボラを移さないように対応することで流行拡大を回避することができると話しています。また現状については「人類は前例のない事態に直面」しているとしており、「エボラとのレースは人類よりも遥か先にいる」と例えています。
 

最近報道されていた「1週間に1万人の新たな患者が増える」というものは10月14日に開かれた安全保障理事会で伝えられたもので、WHOの事務総長次長補ブルース・エイルワード博士によるものです。エイルワード博士によると、エボラウイルスによる死亡率は当初の50%を上回り70%になっているとしており、このまま流行が続けば2014年12月前半には「1週間当たりの新たなエボラ感染者は約10,000人まで広がり始めるだろう」と警告しました。

現在日本国内ではエボラ感染者は確認されていないものの、12月に入る頃には様々な国で感染者が報告される恐れが十分に考えられます。仮にこの時期「1週間あたりのエボラ感染者が1万人を越えた」などと報じられていれば非常にマズい流れになっていると認識したほうがよさそうです。