広東省のデング熱

中国、広東省を中心に3万人あまりのデング熱感染者が出ている事態について、同省広州市水道局はボウフラを駆逐するため魚を放流する案を決定したとのことです。

日本でも東京を中心にデング熱が戦後初めて確認されたと話題なりました。一方中国では毎年デング熱が流行しているのですが特に今年は酷く、既に3万人以上が感染し6名が死亡する事態に陥っています。

そこで特に流行している広東省広州市の水務局(水道局)は、ある魚を川に放流し成虫前のボウフラを駆逐する案を実行することにしました。放流される魚とは「食蚊魚」です。

デング熱対策の切り札?「食蚊魚」放流で生態系破壊の懸念=...:レコードチャイナ

「食蚊魚」は日本ではカダヤシ(蚊絶やし)と知られる北米原産の魚で、姿は大型のメダカといった外観をしています。水務局によるとこの食蚊魚は文字通りボウフラをはじめ水中にいる昆虫の幼虫などをエサにしている魚で、ボウフラを一日に40~100匹捕食し過去に公園の池に意図的に放流したこと実績があると主張しています。

▼カダヤシ
カダヤシ

生体系への影響について水務局は「食蚊魚は既に過去数十年に渡り川に生息しているため、適切な量であれば問題ない」と話しているようです。ちなみに今回放流される食蚊魚は2792万匹とのことです。

カダヤシこれまでボウフラ等を捕食することから特に根拠もなく世界各地で放流された過去があるとのことです。日本では1913年と16年にアメリカと台湾からもちこまれ全国に放流されました。現在は特定外来生物となっており、輸入や販売、放流、飼育等が法律で禁止されています。(参考)