中国の植樹プロジェクト

日本では春先に大陸からやってくる気象現象として黄砂があります。これは中国北部の砂漠地帯からやってくるものが大半とされているのですが、実は中国で行われているあるプロジェクトが功を奏しているという見方があるとのことです。

春に多く観測される黄砂。これは3大発生地といわれるタクラマカン砂漠、ゴビ砂漠、黄土高原からやってくるものなのですが、実はあまり知られていないこととして中国政府は1970年代よりこれら地域にて植樹プロジェクト「緑の万里の長城」を行っているとことです。

砂嵐防止には防護林が有効、中国北部で「緑の万里の長城」プ...:レコードチャイナ

イギリスメディアによると、ここ最近の砂嵐(黄砂)の減少について雨量の増加が原因とされているのですが、一方で植樹プロジェクトの影響が大きいなどと報じているそうです。

▼中国で発生する強い風と砂嵐
黄砂

中国科学院地理科学・資源研究所の学者が集めたデータにも明らかになっているようです。データによると1981~2010年に行われた三北防護林地区での植樹について衛星写真や雨量データを比較したところ、植林で環境が改善したことでが主要な原因であると判断しているそうです。

この学者によると現在は植樹のみ行なわれていることについて「政府は森林面積の拡大のみを重視すべきではない」と主張しており、牧草や灌木類を植えるのに適した環境であり、成長も早くより実用的だと話しているそうです。

植樹プロジェクト「緑の万里の長城」は今のところ2050年まで行なわれる予定で、今後植えられる木の数は13億本になるとのことです。ちなみに、2009年の段階で植樹プロジェクトの合計参加人数は115億人、植樹数は540億本とのことです。