火星

火星で確認されたのは煙霧です。しかしその煙霧は大気圏の外側にまで登っていることが明らかになりどのようにしてこの高度にまで広がったのかは謎となっているそうです。

2012年にアマチュア天文家が撮影した火星の天文写真に高度250kmにまで到達する巨大な煙霧(haze)が生じていることが判り、多くの惑星学者を巻き込んだ議論が生じていることが判った。

BusinessNewsline

火星の煙霧
Photo:Grupo Ciencias Planetarias (GCP)/UPV/EHU

この写真は2012年3月にアマチュア写真家が撮影した火星に写っていたもので、南半球に位置するエリアから地上250kmあたりという大気圏の上限を超えたあたりまで、はっきりと分かる煙霧が登っていたというものです。

科学者によると現在考えられる案は2つ。二酸化炭素か水蒸気の雲が生じたという説と、南半球の極地で生じたオーロラという説があるものの、前者は大気圏の外に近いということから物理的に雲の発生が考えられないといい、後者は写真に映っているようなオーロラが発生した場合、地球からもその様子を観測することが可能なレベルのようでこれほど巨大なオーロラが発生することは考え難いとのことです。

他に考えられるのは観測時の問題です。つまり地球側の天候やレンズに汚れ、撮影機材側の不具合があるのですが実はハッブル宇宙望遠鏡が1995~1999年の間にも複数回同様の現象を観測していた記録が残っているそうです。

いずれにしてもこれは未知の気象現象が発生していることは事実であるとしており、一方で現在火星を周回している人工衛星では観測対象や精度の問題から同じ現象が観測されたことは一度もないとのことです。