コムドクスリ級ミサイル艇

魚群探知機を搭載した救難艦など謎が多い韓国の艦艇について、新たな問題が発生していたことが明らかになりました。今回は不具合が多発し過去に隠蔽もされていた76mmの艦載砲についてです。

韓国海軍のミサイル高速艦の76ミリ砲に根本的な欠陥があるとされる問題について、韓国KBSは19日、欠陥砲は予算削減のため、退役艦に搭載していたイタリア製の砲を韓国企業が“改良”したリサイクル兵器だったことが分かったと報じた。 

FOCUS-ASIA.COM
記事を読む限りツッコミどころ満載で何から紹介するべきか迷ってしまうのですが、まず今回問題となっているのはイタリア企業、オート・メラーラ製の62口径76mm速射砲です。オート・メラーラ 62口径76mm速射砲はアメリカ海軍や日本の海上自衛隊など40カ国の組織で採用されているもので、高い速射力と追尾能力、対空・対水上に使用できる両用砲で性能、サイズなど様々な点で評価が高くベストセラーとなっているものです。

これが韓国で2008年に就役したばかりの最新の高速ミサイル艇『コムドクスリ級ミサイル艇』に搭載されている(韓国の言い分とは矛盾する)のですが、数回の事故を起こしとからすべての砲について調査が行われました。結果、この砲は韓国海軍で使用していた退役を迎えた艦艇から転用したもので、建造コストを抑えようと転用していたことがわかったそうです。

▼オート・メラーラ 62口径76mm速射砲


「砲自体の欠陥であれば改良した企業に責任があるとしているが・・・」などと書かれており調べたところ、搭載されているのは実はオート・メラーラ のオリジナルではなく、韓国の裁判ではこの砲は自国の自動車部品企業Hyundai Wiaオリジナルのものと判断されています。

まったくもって訳の分からないことになっているのですが、実はこのことでも過去に裁判が行われており、韓国の国防軍がオート・メラーラから76mm砲を無償で譲り受けたものでその後横流ししHyundai Wiaが模倣したそうです。オート・メラーラはコピーされていると主張し韓国の最高裁判所まで争ったものの結果は敗訴。理由はHyundai Wiaが2008年に開発した76mm砲で自社製品オリジナルでありオートー・メラーラ製にはない連射速度、ステルス製を付与したものだという韓国らしい判断をされました。

さて、この時点で矛盾を感じる人も多いと思いますが、オート・メラーラ社との裁判ではHyundai Wiaが欠陥砲を自社製品を作り上げたのは2008年が最初としています。しかし、今回問題となった砲は退役を迎えた艦艇から転用したものと書かれいます。つまりコムドクスリ級ミサイル艇(2番艦以降にはHyundai Wia製76mm砲が搭載されているとしている。進水したのは2009年9月)にはそもそもHyundai Wia製ではなく昔から使われいたオート・メラーラ製のものが搭載されていたということになります。これはいったいどういうことなのか。

いずれにしても韓国軍の指示により劣化コピーしたことがすべての根源であり、結果的に自国の兵士を負傷させたということになります。記事によると欠陥砲を作り上げたHyundai Wiaは「砲の品質保証期間である2年を過ぎている」などと主張し責任を放棄しています。海軍側も事故の責任を誰が負うのか「よくわからない」などと立場をとっているそうです。

何十年も使われることがある砲がわずか2年の保証期間しかないことにはあえてツッコミみは入れません。韓国におけるこの手の流れとしては韓国の裁判結果では無関係とされたオート・メラーラに対し「お前が悪い」などと難癖をつけるのはなんとなく予想が付く感じです。

コムドクスリ級ミサイル艇

ちなみに、この砲を搭載した艦艇自体も欠陥だらけだったことが明らかになっています。Wikipediaによるとコムドクスリ級ミサイル艇1番艦について就役前のテスト試験にてレーダー画面が消えるなどエンジンを含む61箇所の不具合があったことがわかりました。その後就役したものの2ヶ月も立たない間に20度以上もずれる磁気羅針盤をはじめやエンジン、通信機器関連に95件の不具合、その後もエンジンとレーダーに不具合が相次ぎ、2番艦からは外国製及び韓国の別メーカーのエンジンを装備したもののまっすぐ進まないという深刻な問題が多発していました。

欠陥砲に関する事故については今年1月22日に砲が暴発事故が発生し兵士1名が負傷する事故が発生。この事故が元で、過去の事故が隠蔽されていたことが明らかになり、射撃時に停止したり異常動作、着弾するも不発だったりと5件ほど不具合報告が寄せられていたことがわかりました。
このエントリーをはてなブックマークに追加