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戦闘地域を低速で飛ぶヘリコプターの脅威となるのは携帯式対空ミサイルです。これを回避するレーザーを用いた防衛システムが既に存在しているそうなのですが、イギリスの大手軍需企業は輸出販売の許可を米政府から得たと報じています。

イギリス、ロンドンに本社を置くBAEシステムズはアメリカ軍と共同で開発を行ったというヘリコプター向けミサイル防衛システムについてアメリカ国防省から輸出販売の許可を得たと発表しています。

米国防省、BAEの航空機用対ミサイル防護システム「ATIRCM」の輸出販売許可 - BusinessNewsline

共同で開発したのは「Advanced Threat Infrared Countermeasures (ATIRCM)」というもので、こちらに飛来してくる赤外線誘導ミサイルに対し、高出力レーザーを照射することで誘導装置を破壊し、回避するという装置になります。



詳細は不明なのですがレーザーを用いた赤外線誘導ミサイル防衛システムは2001年には既に登場していたようです。しかし、コストと重量に問題があったとされ改良型となるATIRCMではヘリコプターの機種ごとに重量を制限したうえで低コスト化が図られた設計に変更されたようです。

「有効性が実証されている」とのことで開発が進められているのですが将来的に軍用のヘリコプターには方式は異なるものの同様の装置が標準搭載されることはほぼ間違いないと思われます。

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