
昨年10月末、ヴァージン・ギャラクティックの宇宙船スペースシップツーが墜落した事故について、アメリカの国家運輸安全委員会(NTSB)は副操縦士の操縦ミスが原因とする調査結果を公表しました。
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NTSB: SpaceShipTwoの墜落事故で調査報告書・墜落原因は副パイロットの操縦ミス - Technobahn
記事によると事故当日、母機ホワイトナイトツーから分離したおよそ10秒後にスペースシップツーのロケットエンジンを稼働させ加速したもののこれまで無かった異常な振動が発生。本来ならばロケットエンジンの燃焼終了後に空気抵抗を大きくし減速させる「フェザリング」という翼を上にあげる動作に入るものの、加速時にこれを展開させてしまい翼に異常な圧力がかかり空中分解したとしています。
▼正しい手順での飛行
NTSBによると、フェザリングの判断を誤った理由としてはヴァージン・ギャラクティックのトレーニング不足も指摘しており、加速時にフェザリングを行なった場合どうなるのかなど地上におけるシミュレーターを使ったトレーニングが十分に行われていなかったとしています。
また当初言われていた「勝手にフェザリングに入ってしまい、副操縦士がこれを戻そうと入り切りしていた」という点については機体を含め計器等も正常であったと認められたそうです。
以下は2014年10月31日に発生した事故の時間
10:07:19 母機ホワイトナイトツーから分離
10:07:29 ロケットエンジン点火、異常振動発生 (分離から10秒後)
10:07:31 飛行速度マッハ0.9 副操縦士の判断でフェザリング開始 (分離から12秒後)
10:07:34 空中分解 (分離から15秒後)
今回の事故報告を受けヴァージン・ギャラクティックは提言内容を活かしできるだけ早期の飛行試験を明らかにしています。
ただ、見方を変えると「エンジンの異常振動がそもそもの原因ではないか」と判断できなくもありません。また、搭載していたハイブリッドエンジンが異常振動することがこれまでも確認されています。具体的には墜落した同機により2014年1月に行われた試験では別のハイブリッドエンジンを搭載していたものの異常振動が発生、この試験飛行では計器が読み取れないほどの激しいものだったとされています。
その後、自社開発していたエンジンに載せ替え試験を行なった結果昨年末の墜落事故が発生しました。この載せ替えの判断はヴァージン・グループの創設者で会長のリチャード・ブランソン氏が現場の声を聞かず無理やり決めたといわれています。
また事故以前から「事業を一日も早く開始したい」と求めていた創業者と開発責任者との間で深刻な対立があったとされています。(参考)
今回の事故報告を受けヴァージン・ギャラクティックは提言内容を活かしできるだけ早期の飛行試験を明らかにしています。
ただ、見方を変えると「エンジンの異常振動がそもそもの原因ではないか」と判断できなくもありません。また、搭載していたハイブリッドエンジンが異常振動することがこれまでも確認されています。具体的には墜落した同機により2014年1月に行われた試験では別のハイブリッドエンジンを搭載していたものの異常振動が発生、この試験飛行では計器が読み取れないほどの激しいものだったとされています。
その後、自社開発していたエンジンに載せ替え試験を行なった結果昨年末の墜落事故が発生しました。この載せ替えの判断はヴァージン・グループの創設者で会長のリチャード・ブランソン氏が現場の声を聞かず無理やり決めたといわれています。
また事故以前から「事業を一日も早く開始したい」と求めていた創業者と開発責任者との間で深刻な対立があったとされています。(参考)
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