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軍事と軍需産業情報に関する海外の週刊誌『ジェーン・ディフェンス・ウィークリー』の公式サイトによると、中国大連市の造船所で空母と思われる艦船が建造中とする人工衛星画像を公開しています。

ジェーン・ディフェンス・ウィークリーはエアバス・ディフェンス・アンド・スペースが撮影した衛星画像を入手し分析した結果、中国大連市の造船所にある乾ドックで空母船体下部の構造部分が建造されていることが分かったと報じています。

中国、初の国産空母の建造に着手 - BusinessNewsline

記事によるとジェーン・ディフェンス・ウィークリーは今年の3月の段階で同じ乾ドックで大型の船舶の建造が進められていたことを掴んでいたのですが、6ヶ月後の今年9月に同じ場所を撮影した衛星写真を比較した結果、船体構造から空母と判断するに至ったとしています。

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Photo:IHS Jane's

この空母については最終的には全長270m規模になるのではないかと予想しています。サイズとしてはアメリカのキティホーク級空母の全長323.8mより50mも短く、また現在中国が配備している旧ソ連製の遼寧よりも305.0mよりも小さいという微妙なサイズです。ただ、航空機も運用できる強襲揚陸艦(全長250m程度)より大きいことを考えると、正規空母ではなく旧ソ連時代に建造されたアドミラール・ゴルシュコーフのような航空巡洋艦(いわゆる軽空母)になる可能性もあります。

中国の国産空母については2014年1月、遼寧省瀋陽市で行われた第12期人民代表大会第2回会議に遼寧省委書記と大連代表団が出席し、大連造船厰にて新規空母の建造について正式に認めたと報じられています。
また会議では工期は6年で少なくとも4隻の同型艦を保有する計画があると発言があったともされています。

また2014年10月に中国国営中国中央テレビ(CCTV)は造船所内で鋼板の切断が行われ、屋内で個々のモジュールの建造が進められているなどと報じており、乾ドックは全長368メートルあると説明していたとされています。