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火星と木星の小惑星帯を公転している準惑星ケレスで見つかったクレーター中央付近の『白く発光している点』について今現在も原因の特定はされていないとのことです。

アメリカ航空宇宙局(NASA)は先月30日、探査機「ドーン」による準惑星ケレスの観測結果としてクレーター中央付近で見つかった8つの発光点について原因の特定にはいらたらなかったという発表しています。

準惑星「ケレス」で見つかった謎の白い発光点とピラミッド型の山、NASAの組成解析でも解明できず - Technobahn

記事によるとドーンは2015年2月に準惑星ケレスから見つかった発光現象についてその地表データが地球に送信され組成解析が先月まで行われていたのですが、これでも原因を特定することは出来なかったとしています。発見当初、「隕石が衝突し偶然撮影されたものだ」など幾つかの説がでたものの、その後行われた観測でも同じエリアで発光が確認されています。



このクレーターは直径90kmあり、中央に見える白い点の幅は9km、その周囲に小さい点が確認されています。何らかの極端に反射率が高い物体が存在していることは確実なのですが、同探査機の主席研究員によるとおそらく『塩』により太陽光を反射され白く見えているのではないかと予想しています。

ケレスには他にも若干明るく見える点は確認されているものの、このクレーター内部だけは飛び抜けて明るく見えるという状態です。ケレスの地表に届く太陽の光は地球の1/10程度となっています。

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Photo:NASA/JPL-Caltech/UCLA/MPS/DLR/IDA

また合わせて観測された謎のピラミッド型の山(高さ5,000m)については詳細な観測の結果、山肌から山頂にかけ筋のようなものが確認されおり周囲の地形とは明らかに異なった組成を示しているとのことです。

ケレスは現在この2つの大きな謎が注目されているのですが、探査機ドーンは今後さらに高度を下げ上空375kmという安定した軌道から観測を続ける予定です。