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「ATMから偽札が吐き出される」とまで言われる国、中国。中国では今月12日から偽造防止技術が強化された新100元札が発行されたもののATMなどの多くの機械が未対応で不便が生じていると報じられています。

中国人民銀行が今月12日から発行したのは新100元札です。全体的に赤みを帯びたお札となっており肖像は毛沢東、100元を示す100という文字が見る角度により金色から緑色に替わるなど幾つかの偽造防止技術が採用されているものの、銀行のATMなど新札に対応していないものが多くレジでも使えないなど問題が発生していると報じられています。

中国の新100元札、「偽造防止の新技術」が採用されたのに紙幣...:レコードチャイナ

記事によると、中国吉林省長春市に住むネットユーザーの報告として新100元札をスーパーのレジに出した所、認識されず店員からは「申し訳ございません。新100元札対応の機械ではないので…」と受け取りを拒否されたとしています。そして試しにスーパーの店内にあるATMにお札をいれてみたところやはり未対応で、銀行側からは「対応処理が終わっているのは一部のATMだけ。今週中には全てのATMで完了する見通しです」などと説明をうけたとのことです。
現在の100元札は1999年10月1日に発行されておりその前は1990年、1980年に発行されているそうです。

▼新旧100元紙幣(下が新紙幣)
新旧人民元

偽札についてはすべての紙幣と硬貨について相当数出回っているとしており、2015年9月には広東省恵州市で全て100元札で2億1000万元(約39億8000万円)分という前例がない規模の偽札が押収されています。
また冒頭でも紹介したATMから偽札についてはATMから偽札が出てきた場合、その場で監視カメラに向かって偽札申告を行わなければ真札と交換はされないそうです。 

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中国の法律では偽造通貨所持または使用した場合として4000元以下であれば没収のみまたは10日余りの拘留と罰金と比較的軽く、多くの犯罪者に悪用されているといいます(ただし最高刑は10年以上の有期懲役、財産没収となっている)。
また通貨偽造罪つまり偽札の製造については最高刑として死刑と財産没収が適用される場合があります。