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ロシア政府の発注を受けフランスが建造した艦船について引き渡しが凍結されていたことについて、エジプトが購入することが決定していたのですが、この2隻に1200億円かけロシアの装備を搭載することになったと報じられています。

エジプトが購入することが決まったロシア海軍向けに建造されたミストラル級強襲揚陸艦(Mistral-class amphibious assault ship)2隻に関して、ロシアが装備を提供することでエジプト政府との間で交渉が続けられていることがRTの報道により明らかとなった。

BusinessNewsline
このミストラル級強襲揚陸艦「ウラジオストク」「セヴァストポリ」は元はロシア政府の発注を受けフランスが建造した艦船なのですが、ウクライナのクリミア半島で発生した問題でEUはロシアへ経済制裁しており艦船の引き渡しが凍結されていました。

その後、2015年9月末にエジプトに2隻が売却されることになっていたものの、ロシア標準で作られた艦船でありその装備をどうするのかを指摘されていたことがあるのですが、エジプトは2隻で10億ドル(1230億円)を支払いロシア製兵器を搭載するという交渉が続けられている、とロシアメディアが伝えているという記事になります。

ただ、この2隻の強襲揚陸艦は現在どのような姿になっているのかは不明です。「ウラジオストク」については試験航行も終えておりロシア海軍に引き渡す前に経済制裁が発動されていたこともあり、ある程度の装備はついていたものの全てとりはずされた可能性があります。
いずれにしてもロシア側は強襲揚陸艦引き渡し凍結で金銭的な被害は受けておらず逆に10億ドルの契約を交わすことに成功したということになります。

エジプト海軍は現在4隻の潜水艦を入れた120隻の船舶を保有しており、その多くはアメリカやフランス、中国から輸入したものです。この手の強襲揚陸艦は現在保有しておらず軍隊や軍事面の規模から必要なものなのか、最終的にロシアに転売される可能性もあると指摘されています。

▼ミストラル級強襲揚陸艦ウラジオストク
ミストラル級強襲揚陸艦_1

強襲揚陸艦ウラジオストクは2012年2月1日に起工し2013年10月15日に進水したフランスの最新強襲揚陸艦です。船体は全長210m、全幅32m、排水量2万1500トンで航空機を搭載しない場合は格納庫に最大290輌あまりの戦闘車両が搭載できます。