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先日、アメリカの民間企業スペースXが開発したロケット『ファルコン9』が宇宙から帰還することに成功したと報じられていましたが、今回は各国で製造されている次世代ロケットはどのようになっていくのか簡単に紹介していこうと思います。

現在、宇宙に人工衛星や物資を打ち上げるロケットは補助ロケットも含め1度使ったら二度と使用されない使い捨て型ロケットです。このようなロケットには1基数億円という極めて高価なエンジンが複数基搭載されているのですが、これらも全て毎回打ち上げのたびに捨てられています。

宇宙開発にお金がかかるのも打ち上げのコスト自体が高いとう理由があり、過去そして現在もコストを下げようと様々な宇宙機関、そして2000年以降登場した新興企業により開発されています。では具体的にどのようなロケットがあるのか前編ではアメリカを中心に見ていこうと思います。

ファルコン 9 ロケット(スペースX アメリカ)

最初に紹介するのは『スペースX』という現在、人工衛星の打ち上げや国際宇宙ステーションへの物資の輸送、また近い将来宇宙飛行士を打ち上げる有人宇宙船の運用を目指す名の知れた企業です。使用するロケットは『ファルコン』シリーズで打ち上げコストは現段階でもかなり安いロケットとなっているのですが、同社は再利用型ロケットの開発を進めており先日人工衛星を軌道に載せたロケットの第1段ロケットを地上に帰還させることに初めて成功しています。

打ち上げコストについては再使用型ファルコン9を使用した場合として従来のロケットよりも最大で1/100の価格で打ち上げることができると主張しており、価格は560百万ドル(1ドル120円換算で67億円)からわずか0.56百万ドル程度、つまり1億円もしないような価格で行えるようになる主張しています。

▼ファルコン 9 ヘビーという大型ロケットの回収例


ヴァルカン ロケット(ユナイテッド・ローンチ・アライアンス アメリカ)

デルタロケットを開発、運用しているアメリカのユナイテッド・ローンチ・アライアンス'(ULA)はヴァルカンという新型ロケットを開発しています。こちらのロケットは部分的な再利用となっており打ち上げに使用したロケットエンジンのみを大気圏内に落としパラフォイルを展開し滑空しているところを大型のヘリコプターを使用しキャッチするというものです。
この回収方法を「Smart Reuse」と呼んでおり、同社によると最も高価な第一段エンジン2基を回収することで新たにエンジンを製造するよりも90%のコスト削減ができ、第1段目の製造については総費用の65%を低減できると試算しています。ロケット全体の価格については不明なのですが「アトラスVロケットの半額程度」としておりアトラスロケットが190億円程度で打ち上げを行っていることを考えると90億円前後。アトラスロケットは軍事衛星の打ち上げにも使用されているロケットでそのようなコストがプラスされ再使用でもあってもかなり高価なロケットとなります。



サンダーボルト ロケット(ストラトローンチ・システムズ アメリカ)

ストラトローンチ・システムズはマイクロソフト共同創業者のポール・アレン氏とスペースシップシリーズで有名なスケールド・コンポジッツ創業者のバート・ルータン氏により2011年に設立された企業です。ロケットは『サンダーボルト』という名前で超大型航空機『ロック』に搭載し上空で空中発射することで宇宙に物資を送り込む計画です。

打ち上げコスト等は不明なのですが、通常のロケットに比べ大気の薄い上空で打ち上げることで効率がよくコストが抑えられる方法が採用されており特に需要の多い小型~中型の人工衛星に向いた方法となっています。


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