LHC

ロシアメディアによると、欧州原子核研究機構(CERN)が計画している全長100kmの次世代衝突型加速器について、ロシアが発案したプロジェクトを採用すると報じています。

ロシアメディア『Sputnik』によると、CERNが計画しているというFuture Circular Collider (FCC)という超大型の衝突型加速器の開発に応募があったプロジェクト案のなかからロシア人研究者が発案したものが選ばれたなどとロシア国営通信社『リアノーボスチ通信』の記事を引用して報じています。

世界最大の超「衝突型加速器」、ロシア人研究者のプロジェクトが建設に採用

AFP通信が過去に報じた内容としてCERNは2014年2月にFCCの建設を視野に入れていると報じており、その規模は大型ハドロン衝突型加速器(LHC)のおよそ7倍。規模は全長80~100kmの円形でLHCに近いフランスとスイスの国境をまたぐ地域に建設の予定があるとしています。

▼LHC(白線)とFCC(80km:破線、100km黄色線の規模)
FCC
Photo:SR2S

ロシアの記事によると、この内容を明らかにしたのはロシア科学アカデミーシベリア支部核物理学研究所、レヴィチェフ副所長という人物でFFCについては2014年ごろより新型の衝突型加速器の建設が発案されていたといいます。
ただ、現在のところロシア以外でこれを報じているメディアはなく、いつものような『ロシアの側の一方的な発表』と言えそうです。


直径100kmの衝突型加速器は以前お伝えしたとおり中国科学院(中国政府の科学研究機関)が独自に建設する計画を発表しているのですが、今回のFCCについては中国のとは異なる施設になります。(参考)