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一人っ子政策が見直され、2人まで子供を持つことができるようになった中国。しかし、一人っ子政策が続いた期間、男の子を求める夫婦により消えた女の子は2,000万人になると報じられています。

Record Chinaによると中国共産主義青年団の機関紙『中国青年報』は今月26日、「消えた女の子」という記事を掲載しました。そこには現在の男女比率から1980年から2010年までに消えた女の子の数が掲載されています。

2000万人の女の子が“消失”、生まれた赤子が川に捨てられたこ...:レコードチャイナ


中国青年報によると、西安交通大学人口・発展研究所の研究チームの試算として過去30年に生まれた男の子と女の子の人口差は3600万人になるとしています。この差について自然界では女の子よりも男の子の方が多く生まれる傾向を考慮しても、少なくとも2,000万人の女の子が足らないとしています。

中国では人口増加抑制として一人っ子政策が続けられていましたが今年になり廃止。この間、中国の伝統として男の子を生むことが好まれており、特に農村部では労働力確保の目的が加わり強く男の子を希望する夫婦が多いとしています。 
これについて中国政府は産み分けの禁止を通達し出産前の性別検査を禁止したものの特に1990年以降にエコー検査が普及したことで非合法な性別検査が行われていたとされています。

中国国家統計局の最新人口統計によると男女の不均衡について1982年に生まれてきた男女比は女児100人に対し男児107人だったものの、2004年の段階では男児が121.18人になっていたとされています。

当然考えられる結婚でしたくてもできない『男余り』については都市部では若干ながら解消しつつあると言われているものの逆に農村部では男余りが深刻になっているとされています。また2015年には出生人口が減少しており中国の人口については2025年前後には亡くなる人よりも生まれてくる人の方が少ないという局面に入るとも予想されています。(参考)