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アメリカ東海岸、フロリダ州にあるケープカナベラル空軍基地で再打ち上げの予定が組まれていたファルコン9ロケットがまたしても打ち上げが中止となったと報じられています。

日本時間2016年2月29日午前8時に打ち上げが予定されていたファルコン9ロケットについて、sorae.jpによるとメインエンジンに点火直後自動停止し3回目の再打ち上げは再度延期になったと報じています。

「ファルコン9」ロケット、3度目の打ち上げ延期 エンジンに点火するも離昇せず | sorae.jp : 宇宙(そら)へのポータルサイト

記事によると、この日当初打ち上げを予定していた時間にロケットの進路上にある進入禁止海域にボートが侵入していたことで延期となりました。その後、打ち上げが再設定されカウントダウンを開始。散水も行われメインエンジンが点火され間もなく離昇というところで中止となりました。



同社のCEO、イーロン・マスク氏によると今回の打ち上げ中止はボートが侵入したことでロケット内部の液体燃料の温度が上昇したことと、ヘリウムの気泡が生じたことによりエンジン出力が上昇せずロケット本体のコンピュータにより自動的に打ち上げが中止となったとしています。

数あるロケット打ち上げの中でもメインエンジン点火後の打ち上げ中止となった例は非常に稀なのですが、このロケットは従来のファルコン9の性能向上型となっており液体燃料をさらに低温で維持することで密度を高め打ち上げ能力を高めています。
過去の2度の打ち上げ延期も同じく液体燃料の温度上昇が理由とされており、打ち上げ失敗という絶対に避けたいトラブルは直前で回避しているものの打ち上げシステムそのものの信頼性には疑問が残る結果となりました。