コズミックガール

民間宇宙旅行を行う企業として知られるヴァージン・ギャラクティックは、小型衛星打ち上げ用として調達した大型旅客機B-747型機について、ロケット発射用の改造作業を開始したと発表しているそうです。

Virgin Galacticが2008年に発表した空中発射型ロケット「LauncherOne」について、空中発射用母船「Cosmic Girl」に使用が予定されているB747-400の改造作業が開始されたことが明らかとなった。

BusinessNewsline


ヴァージン・ギャラクティックが宇宙旅行とは別に計画しているのは大型旅客機を使用し小型衛星を地球軌道に載せるというサービスです。この計画は2008年に発表され最近まで特に目立った動きはなかったのですが、2015年12月に『ジャンボジェット』で知られるボーイング747型機を購入したと発表しました。

今回の発表では発射するロケット『ランチャーワン』の母機として『コズミック ガール』と名付けられたボーイング747型機の改造を行うとしており、ロケットを懸吊する装置の補強と発射機能を別途搭載するという作業になるとのことです。

実は、ごく一部のボーイング747型機には4基のエンジンともう1基、これは輸送用のものになるのですが計5基のエンジンを搭載して飛行できる特殊機が飛行しており、エンジンではなくロケットを搭載し空中発射型ロケットの母機として運用することを進めています。

▼通常のエンジンと輸送用の1基、合計5基のエンジンを搭載したボーイング747
5th Pod

ヴァージン・ギャラクティックが計画している人工衛星打ち上げサービスはこのボーイング747型機を使用しロケット、ランチャーワンを発射するという空中発射型です。ロケットの性能としては太陽同期軌道という南北を周回する軌道に1000万ドル、日本円で11億円で質量200kg(オプションで最大400kg)の人工衛星を投入することができるとしています。

ヴァージン・ギャラクティックによると『ランチャーワン』に搭載する新型エンジン『ニュートン』の燃焼実験にも着手しているとしており、早ければ今年末から来年初めにも何らかの試験が行われるのではないかと予想できるのですが、具体的な初飛行はまだ未定とのことです。

また同社によるとOneWebのインターネット接続を可能とするサービスを行う人工衛星の打ち上げを受注していると発表しており、この打ち上げだけでも39回実施される予定です。