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人が立ち入れない現場に投入されるロボット。使い方次第では非常に役に立つのですが、韓国メディアによると1cmの段差も乗り越えられない産業廃棄物レベルのロボットが数十機配備されていたそうです。またこの問題がわかっているにもかかわらず追加配備されていたして国民から批判の声が寄せられているとのことです。

2016年3月29日、韓国・MBCテレビによると、韓国政府が開発した消防ロボットが現場では使えない失敗作であったにもかかわらず、全国の消防署に追加配備されていたことが分かった。

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韓国メディアによると、問題の消防ロボットは大邱市消防本部が政府の支援を受け、20億ウォン(約1億9500万円)で開発したものだとしています。性能は消火するというものではなく、建物内部に送り込み生存者を探索するという無線で稼働するボール状のロボットです。

動画:수십억 예산 날렸는데, 부실 소방 로봇 또 구입

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このロボットは開発後45機が各地の消防署に配備されたものの実は1cmの段差も乗り越えられないなど問題があり、本体は衝撃にも弱く、肝心の無線通信も弱いことから送り込まれた先で行方不明になる可能性があるなど致命的な問題が見つかっていたといいます。

しかしそれから2年後の2011年、何故か韓国消防産業技術院は問題が解決されていないロボットをさらに42機を追加で購入していました。もちろん2009年から11年間の投入実績はゼロで現在も一度も使われたことがないとしています。

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ちなみに、このロボットは国内の開発会社と共同開発したのですが、この会社が既に営業を終了(事実上の倒産)しており、改修どこか修理も不可能な状態だとしています。

MBCのホームページではこれを報じた動画を閲覧することができるのですが、ロボットの本体は1万円もしない値段で売っていそうな“おもちゃ”といった感じで、使われている素材もプラスチックと考えられ耐熱性はほぼゼロと考えられます。