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世界最先端の技術を数多く有してるアメリカ。実はそんなアメリカで毎年医療ミスで死亡する人が25万人もいることが明らかになりました。この数値はアメリカ人における死因の第3位、率にして9.5%という衝撃的な数値となっているそうです。

アメリカ疾病予防管理センター(CDC)は、2015年に亡くなったアメリカ人の死因と死者数について、1位が心臓病で61万4348人、2位がガンで59万1699人と発表しています。3位は呼吸器疾患で14万7101人ですが、ジョンズ・ホプキンズ大学医学部の研究者であるMartin Makary氏とMichael Daniel氏は、「医療ミスが原因で亡くなった人数の方がはるかに多い」と指摘しています。

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医療ミスにおける死者数については他国ではどのような数になっているのかは不明なのですが研究を行ったジョンズ・ホプキンズ大学医学部によるとこれまで明らかになってこなかった医療ミスの死者数が大変な数になっていたことが明らかになったとのことです。

記事によると、まずアメリカにおける医療ミスについてアメリカでは個別に統計はとられておらず、そもそも「医療ミスによる死」という死因の分類そのものが存在していないといいます。つまり医療ミスに繋がった元の病気で死亡したという分類になると考えられるのですが、研究チームによると2013年以降のデータを精査した結果、1年あたり25万人が死亡しておりアメリカ人における死因の実に9.5%を占めているという数値が出てきたとしています。

研究者によると「医療ミスによる患者の死亡は必ずしも医師の過失ではない」としたうえで、医療ミスを減らす方法としてこれを記録・監視するシステムの構築するなど幾つかあると指摘しています。

この手の問題が過去に指摘されなかったのかという点に関して、どうやら数年前の報告では医療ミスによる死因は多く見積もれば死因の第1位になったという試算が発表されたことがあったとしています。また2006年の報告によるとアメリカでは感染症、腫瘍、心筋梗塞、肺塞栓症、心血管疾患で特に誤診が多いとしており年間150万人が医療ミス、40万人が薬害の被害にあっているとされているそうです。