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ここ最近中国の学校、特に体育や運動に使用するトラックが原因とする健康被害が相次いで報告されています。今回問題が発生したのは浙江省の学校では基準値を超える有害物質が検出されたと報じられています。

中国のニュースサイト『澎湃新聞』によると浙江省の杭州外国語学校に敷設されていた人工芝から基準値を超えるベンゼン、トルエン、キシレンが検出されたと報じています。

「毒トラック」の次は「毒芝生」、体調崩す学生が後を絶たず―... - Record China
杭州外国语学校现“毒草坪” 女生数月不来例假_新闻_腾讯网

記事によると杭州外国語学校は2016年に移転されたばかりでグランドに関しては人工芝やトラックは2015年10月に既に完成していたといいます。しかし、今年4月頃にトラックから異臭がしたのを機に生徒らから咳や鼻血、頭痛、発熱、生理不順などの症状が相次ぎ報告され悪臭を放つトラック(主に人工芝)に問題があるとしており「学校側の対応が遅すぎる」と怒りを露わにしていたといいます。

2016年5月に学校側は保護者らに公的な基準に準拠し建設されておりその後の検査でも特に問題は無かったと説明した上で納得出来ないという保護者らの代表が立ち会いのもと6月15日に再検査を実施しました。結果は人工芝から基準値を超える有害物質が複数検出されてたとのことです。
学校側の説明と再検査内容は矛盾する形となったのですが、現在問題がある人工芝は現在75%が既に撤去されているとのことで授業等もすべて中止しているといいます。

▼検査結果
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中国では北京市にある複数の小学校で生徒らが体調不良を訴える出来事が報じられており、杭州外国語学校と同じように人工芝から『悪臭』がすることと鼻血やアレルギーを訴えるなどよく似た症状となっています。

今回基準値を超えていたベンゼンは持続的に吸引することで造血器系の傷害(白血病等)などを発症することが明らかになっており発がん物質として認知されています。トルエンは蒸気を吸引した場合強い吐き気や脳障害を負うことが確認されている他、キシレンは吸入量が多いと頭痛・めまい・吐き気・嘔吐といった症状がでることが確認されています。またいわゆるシンナー中毒はこの『ベンゼン』『トルエン』『キシレン』により引き起こされるとのことです。