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水中を高速で泳ぐことで知られる『カジキ』。体の大きさに似合わず水中の移動速度は100km/h以上とされているのですが、いったい彼らはどのようにして高速遊泳を可能にしているのでしょうか。

来月ブラジルにてリオオリンピックが開催されるのですが競泳として50~400mを泳ぐ種目があります。人間の場合、一流のオリンピック選手でも6.5km/h前後の速度しか出せないもののカジキは100km/h以上。50mプールであれば1秒未満で泳ぎ切ることができるという地球上最速で泳ぐ動物とされているのですが、この速度の秘密はどこにあるのでしょうか。

超高速で泳ぐメカジキ、速さの秘密は「潤滑油」 | ナショナルジオグラフィック日本版サイト

NATIONAL GEOGRAPHICによると最新の研究としてカジキには『油』を生成する腺が最近になり確認されたとしています。これは脂肪酸の混合液が分泌される線でどうやら高速遊泳の理由はこれにあるという見方が強まっているとしています。

研究者によるとこの油がカジキ表面を薄くコーティングされた状態になっているといいます。合わせて発見された小さいうろこ状の突起がありここに空気が含まれることで海水は体にほとんど接することなく滑るように流れてる『超撥水面』になっているのではないかとしています。
しかし、この仮説には反論もあり油を出す線の数や突起が十分とは言えないとしており、カジキの皮膚にある突起が別の液体層によりコーティングされることによる天然の液体含浸面加工が施されている可能性もあると指摘しています。この液体含浸面とは最近ではケチャップのボトルの内側に施されている技術だといいます。

いずれにしても新たに見つかった油を分泌する線が関連していることは間違いないという認識では一致しているのですが、この技術を応用すれば水中や海上を超高速で行き来することができたり、液体が流れる管の内側にコーティングを施すことで効率よく水を流すことができる新技術の開発に繋がるかもしれません。