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中国紙によると過去数年に渡り飼料用の塩を食塩と偽り販売していが業者が摘発されたと報じています。販売された量は700トン以上でその多くは既に消費されていると考えられています。

Record Chinaによると中国の経済紙『経済参考報』の報道として貴州省遵義市で家畜用の塩を人間でも食べられるとして違法に販売していた業者の従業員数十名を逮捕したと報じています。塩は安価で多くの人が購入し既に口に入っていると考えられています。

中国企業が「家畜用塩」を「人でも食べられる」と偽って違法... - Record China

記事によると、当局の捜査は昨年末に始まったとしており遵義市各地の公安が市内で販売されている塩を検査したところ国の定めた食用塩としての安全基準を満たしていないことが分かったとしています。その後2015年11月2日に事件の重大さから省・市・県の3つのレベルから成る調査チームを組織し、調査を行った結果『貴州省杉農貿易有限公司』が違法な塩を販売していたことが明らかになったとのことです。
この企業は省内で31の支社を設立し2014年から違法な塩の販売をしていたとしており、取引のメールから2610トンの家畜用塩を購入しそのうち717トン分を商店で販売していたことが分かったとのことです。

記事によると健康被害については書かれていないのですが仮に何らかの被害が出ていた場合、中国では最悪の場合死刑を含む重い罪になる可能性があります。

中国では少なくとも10年以上前0.2~0.3グラムの摂取で中毒を起こすというニセ塩(工業塩)が氾濫していると報じられいたのですが、家畜用の塩を偽るというのは前例は聞いたことがありません。専門家によると家畜用の塩については長期間摂取しなければ健康には問題はないとしています。

ちなみに中国では2014年11月から2000年以上も続いていたという塩専売制、つまり国営企業による食卓塩の生産・販売独占を廃止しています。