F-22

ステルス戦闘機として世界で初めて実戦配備されたF-22は現在シリア地域に展開されているのですが、米空軍によるとアメリカが支援している反政府勢力に対し爆撃を行っているシリア政府軍の戦闘攻撃機とF-22が遭遇する出来事があったと発表しています。

NBCなど海外の複数メディアによると、米空軍の発表として今月19日シリア北東部の空域で空爆のサポートを行っていたF-22がシリア政府軍の戦闘爆撃機Su-24と遭遇する出来事があったと報じています。

記事によると、当時ハサカ県のハサカという都市におけるクルド人勢力シリア民主軍及び同じエリアで展開しているというアメリカ軍特殊部隊を支援するための米軍による空爆を実施していたのですが、このサポートを行っていたF-22がクルド人勢力を敵とみなすシリア政府軍のSu-24 2機と遭遇したとしています。

▼Su-24(ロシア)
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F-22とSu-24 2機との距離はわずか数マイルで肉眼で機影を確認できるまで接近していたと報じられており、この時F-22のパイロットがSu-24に呼びかけを行ったものの返答はなかったとしています。その後、Su-24は空域を飛び去ったことで戦闘は免れたとしています。
なぜお互いがここまで接近したのかについてSu-24側がF-22を探知できなかった可能性もゼロではないのですが、謎となっています。


実は日本時間18日に同じくハサカではアサド政権軍がクルド人勢力に対して初となる本格的な空爆を実施しており米空軍の戦闘機がスクランブル発進していました。これを受けて今月22日にはアメリカ国防総省のクック報道官は「アメリカ連合軍をシリア北部で脅かす戦闘機を撃墜する」と記者会見で口にしておりシリア政府軍とこれを支援するロシア軍に対して異例の警告をしています。

▼F-22による初の実戦経験
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F-22は初飛行から最近までロシア軍機(主に爆撃機)に関して米本土におけるスクランブル発進が行われる程度で実戦経験がゼロという箱入り娘のような扱いを受けていました。初の実戦経験は2014年9月22日夜間、シリア上空にてテロ組織イスラム国に対して初めて空爆作戦を実施。以後はシリアにおける空爆や今回のようなサポート任務に就いているとされています。