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過去に多くの死者数を出したことで有名な『コレラ』に関して韓国メディアによると、国内発生の例として15年ぶりに確認されたと報じています。当局によると感染源は海産物と考えられています。

【ソウル聯合ニュース】韓国の疾病管理本部は23日、南西部、光州市の医療機関から届け出のあった50代の患者がコレラを発症したことが確認されたと発表した。韓国でコレラの患者が発生したのは15年ぶり。

朝鮮日報
朝鮮日報によると、現在コレラに感染した人は2名確認されており、いずれも慶尚南道巨済市という対馬半島に近い街で59歳の男性と73歳の女性です。韓国の疾病管理本部によるといずれも生魚を食べて感染したと確認され「今後患者がさらに発生する恐れがある」として注意を促しています。

具体的には59歳の男性は巨済に旅行した際、莞島産アワビの刺し身、パキスタン産のかにを使ったカンジャンケジャンなどを口にしていました。73歳の女性に関しては今月14日、巨済沖合で同じ教会に通う信徒が釣ってきた太刀魚を刺し身にして食べた後に激しい下痢と嘔吐に襲われました。17日に入院したもののその後症状が改善したとして24日に退院しています。

ただ、疾病管理本により2人目の感染者となる女性の存在が発表されたのは退院した翌日25日で、感染に注意を促しておきながら発表の遅さに問題があるものと考えられます。


コレラの感染源に関しては、流行期はコレラ菌に感染した患者の糞便や吐瀉物に汚染された水や食物で広がります。コレラの感染力は強いものの、空気感染や通常の接触を行った程度では感染することはありません。ただ、今回のように流行していない時に関してはコレラ菌がどこに潜んでいるのかはよく分かっておらず、海水中や人体に不顕性感染の形で存在している、または甲殻類への寄生が考えられています。
このような感染を防ぐためには流行地域ではアイスクリームや生物全般、生水や氷を口にすることを避ける必要がるとのことです。

コレラの致死率は未治療で75~80%治療時には10%程度とされています。わかっているだけで過去に7回の世界的大流行が確認されており明治時代の44年間におけるコレラの死者数は国内だけで37万人以上とされています。