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街を歩けば太陽光発電を設置している家庭を多く見かけるようになりましたよね。そこで疑問なのが太陽光発電を製造するにあたり発生したCO2です。いったいどのくらいの年月で回収することができるのか、むしろ回収は難しいのではないかと思ってしまうのですが日本の産業技術総合研究所による公式見解を紹介していきます。

結晶シリコン系太陽電池に関して、製造時の投入エネルギーを回収し、CO2排出量をトータルでゼロまで相殺するために、その太陽電池パネルを10年近くも稼働(発電)させる必要がある、と言う指摘が今でも散見されますが、これは古いデータに基づく誤った認識であることを、指摘させていただくと共にEPTに対する当研究所の中立的研究機関としての見解を以下にご説明させて頂きます。

産総研:太陽光発電研究センター 「ペイバックタイムについての公式見解(H19.7)」
この問題に関して独立行政法人 産業技術総合研究所 太陽光発電研究センターが平成19年に発表したデータというものが存在しています。タイトルのとおり、太陽光発電つまりソーラーパネルを新規製造し設置にいたるまで排出されたであろうCO2が設置後、発電により回収できる時間に関してです。
研究データによると、最近少なくとも東日本大震災後設置されたような住宅用屋根設置タイプの太陽光発電であれば1年~3年程度で回収できその後は逆転していくとしています。

産総研:太陽光発電研究センター 「[Q&A]太陽光発電のEPT/EPRについて」

太陽光発電研究センターによると専門用語では「CO2ペイバックタイム(CO2PT)」と呼ばれており、かつては「回収するのに10年かかる」と言われていたことに関しては今から25年前あまりの1991年当時のデータの場合や太陽光発電を強固な鉄骨架台に固定した場合という例外のケースとしています。


ではCO2ではなく生産までにかかった全エネルギーと比較した場合はどうなるのでしょうか。太陽光発電研究センターによるとこれは『ペイバックタイムレシオ』、『エネルギー収支比』と呼ばれています。こちらに関しては寿命30年の太陽光発電の例として生産にかかった全エネルギーの12~21倍の電力を生産できるとしています。(寿命20年では8~14倍)。

また火力や原発に関しては火力は5~25倍(石炭・石油)、原発は10~76倍(ウラン)の電力を生産できるものの、あくまで施設の完成時点での値でありその後必要となるエネルギー、つまり発電に必要な石炭や石油、ウランの調達や精製にかかる燃料は一切考慮されていない数値になるとのことです。
太陽光発電研究センターによると火力や原子力における実際のペイバックタイムレシオは1未満(もしくは負)になるとしています。参考:産総研:太陽光発電研究センター 「EPT/EPRの定義」

いずれにしても太陽光発電は生産時に排出されたCO2は数年で回収でき電力は寿命が尽きるまでに10倍以上の電力を生産することができるという認識で間違いないと考えられます。

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