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今月9日、5度目となる核実験を実施した北朝鮮。そんな中韓国政府は、北朝鮮に対して軍事的な脅威、特に時刻に対する核攻撃の準備が確認された場合、この段階で北朝鮮の首都を攻撃するという軍事戦略を検討していることが明らかになりました。

北朝鮮が核攻撃の準備段階に入った場合、攻撃を受けるのを待ってから反撃を行うのではなく、先制攻撃を行い、北朝鮮の首都となる平壌を壊滅させる新軍事戦略の検討段階に入ったことが11日、韓国国内での報道で明らかとなった。

BusinessNewsline
これは韓国軍関係者の発言として国内メディアが報じたもので、北朝鮮が核攻撃の準備段階に入った段階で、自国への攻撃の意思表明と受け止め、中距離ミサイル『玄武』を使用し平壌を先制攻撃するというものです。

韓国軍は弾道ミサイル『玄武-1』及び『玄武-2』シリーズを実戦配備しています。射程は玄武-1が180km、2が300~800km(タイプにより異なる)で、玄武-2Bは子爆弾を上空でばらまくことで400x500mに相当するエリアを焦土化することができるとしています。

▼玄武-2
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このシリーズのミサイルは軍事基地、特に北朝鮮ミサイル基地と韓国のソウルを射程内におさめている長射程砲を破壊するため開発されたとしているのですが記事によると軍事基地ではなくターゲットは『平壌』としていることから、脅威となる核兵器を直接叩くというものではなく対象は一般市民であり第二次世界大戦タイプの無差別攻撃になると考えられます。

▼平壌を中心とした防空施設(軍事基地)
北朝鮮の防空網

ただ、北朝鮮と戦争再開しておらずどこの国を攻撃すると言っていない時点、つまり何らかの準備しているだけの段階で平壌に対して間違いなく全面戦争となる先制攻撃を行えるのかは判断が難しいと考えられます。また、核実験を含めミサイル発射が察知できなかった前例から仮に北朝鮮が核戦力を有し核攻撃を行おうとしていた場合であっても韓国政府が見定め先制攻撃を行うことはほぼ不可能と考えられます。

韓国のソウルは北朝鮮との国境に近いという軍事的な弱点となっており既に北朝鮮の長射程砲やミサイルの射程内に収まっています。そのため韓国が仮に先制攻撃が成功したとしてもソウルへの砲撃は間違いなく行われると考えられ相当な被害がでることが予想できます。