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家庭用プリンタで使用するインクカートリッジには他社が製造する非純正品があります。この非純正インクカートリッジに関してアメリカのHPヒューレット・パッカードはプリンタのファームウェアアップデートを実施し使用不能にする対応を実施したと報じられています。

HPが最近実施したインクジェットプリンターのファームウェアのバージョンアップで、一部メーカーが販売している互換性インクカートリッジを使えないようにしてしまったことが多くのユーザーに戸惑いを与える結果となっている。

BusinessNewsline
現在販売されているカラープリンターにはブラック1色とシアン、マゼンタ、イエローの3色のインクカートリッジが搭載されています。このインクカートリッジはユーザー自身が交換することができるものの、機種によっては数回インクカートリッジを交換するだけでプリンタ本体が買えてしまうくらい値段が高いことで知られています。
そのため非純正のインクカートリッジ(互換性インクカートリッジ)が販売されている他、モノによっては手作業でインクそのものを詰め替えることができるという使い回しが効くものまで販売されています。

▼インクカートリッジの搭載されたICチップの例
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一方、メーカー側はインクカートリッジにICチップを搭載し非純正インクを使えないようにするなど対策を実施しているのですが、今回HPはプリンタ本体のファームウェアアップデート(ソフトウェアの更新)を実施し、ICチップ搭載の非純正インクカートリッジを使用不能にする対策を実施しました。
しかし、今回のファームウェアアップデートが話題になっているのは非純正インクどころか過去に販売された純正インクカートリッジも使用不能になるという意味不明な対応になったことにあるといいます。

記事によるとHPのプリンタ売上高は前年比16%減となっており、一切利益の入らない非純正のインクカートリッジを放置できない事態に追い込まれているとテクノロジー関係サイトの内容を紹介しています。
ただ、今回の対応で非純正インクを使っていた層が純正を使うようになるのかというと疑問があります。またこのような『前例』を作ったことから互換インクがある他社のプリンタに移るユーザーもでることが予想されます。