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今月20日、アメリカ本土上空を飛行していたU-2偵察機が墜落し操縦していた2名のパイロットのうち1名が死亡する事故あったと報じられています。

U.S. Air ForceのU2偵察機が20日、カリフォルニア州の基地から訓練飛行のための離陸した直後に墜落事故を起こした。事故機に搭乗していた2名のパイロットは機体が墜落する前に緊急脱出装置で脱出したが、2名のパイロットの内、1名に関しては死亡が確認された模様となる。

BusinessNewsline
海外の複数メディアによると、事故があったのは現地時間今月20日午前9時5分頃でカリフォルニア州サクラメント北郊のサッター・ビューツ山脈に墜落しました。墜落した機体はカリフォルニア州マリスビル東郊にあるビール空軍基地所属の第1偵察航空隊でアメリカ空軍の発表によると訓練飛行中に発生した事故としています。

CNNによると現地の目撃者の話しとしてパラシュートは3つ開いたと証言しており、内2つが2名のパイロットでもう1つは備品のようなものを吊り下げていたとしています。アメリカ空軍によると墜落事故によりパイロット1名が死亡、もう1名は負傷したと話しており事故の原因等は明らかになっていません。

U-2



1955年8月に初飛行した高高度偵察機U-2は当時、ミサイルでは戦闘機では迎撃不可能な高度27kmを飛行することで領空侵犯したうえで主に敵国の軍事拠点を偵察するという任務に就いていました。しかし、ミサイル技術が発達していたことを受け1960年5月1日ソ連により初めて撃墜されます。その後も中国への領空侵犯による偵察任務で5機が撃墜され3名のパイロットが死亡しています。

現在この機体は配備されているミサイルを回避するほどの性能はまったく有していないのですが、一方で他国が手を出せない領空ギリギリの空域を飛行し偵察するという任務に就いているとされ、その偵察性能が人工衛星よりも優れるということから配備され続けていました。

ただ、U-2に関しては2015年に退役する予定となっていたのですが、今回の事故を受けて何らかの進展があるものと考えられます。