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今年7月に発売されたGeForce GTX 1060(6GB版)。今回はこのGPUのファーストインプレッションとして載せ替える前のGeForce GTX 750Tiとどの程度差があったのか消費電力と性能面から調査した結果を紹介していきます。

今月に入ってからCPUが故障し、1週間もしないうちに次はGPUが故障するという珍しい出来事があり、記録装置以外のハードウェアを一新することになりました。数年ぶりの総入れ替えとなったのですが、今回は2016年10月現在のミドルクラスゲーミングPCとしてどの程度の性能があるのか、旧世代PCと比較したものを紹介していこうと思います。

旧構成
CPU Core i5 2500K
GPU GeForce GTX 750 Ti
マザー P8Z68-V 
メモリ 8GB x2
記憶装置 SSD x2 HDDx1

新構成
CPU Core i5 6600K
GPU GeForce GTX 1060(GTX 1060 ARMOR 6G OCV1)
マザー MB3575 H110M GAMING 
メモリ 8GB x2
記憶装置 SSD x2 HDDx1

今回は比較可能な唯一のゲーム『War Thunder』を使用しました。まず、PC起動後アイドル時の消費電力は旧構成で53W、新構成で46Wとなり『7ワット』下がっています。

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最初に前回『War Thunder、消費電力から見るグラフィック設定』で紹介した『基準消費電力』を測定する設定にしてみました。測定環境に関してもソ連の戦車T-10Mを使用したテストドライブでほぼおなじ位置同じ方角を向いて行いました。
この状態で旧構成では85Wなのですが、新構成では65Wと20Wの差が確認できました。GPUの温度は40度です。

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さらに左の項目を全て最大にした場合、旧構成は127WでFPSが60を下回り処理が追いついていなかったのですが、新構成では83W。FPSは余裕の60をキープしています。GPU温度は44度です。

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さらに設定を上げていきます。次に右側の項目をこのようにした場合、旧構成では処理が追いつかずFPSが低下するだけで消費電力が120~130Wを行き来するだけでした。新構成では87WでFPSは60を保っています。GPU温度は45度です。

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最後に現在のゲームバージョンで最高設定にしてみたところ消費電力は92Wとなりました。GPU温度は45度と変わりません。FPSに関しては垂直同期をオフにし測定したところ『136』を記録していたため、一般的なディスプレイでプレイするに限っては全く問題ありません。GPUメモリーの使用率は1620MB(1.62GB)でした。

まとめ

今回Core i5 6600K及びGTX 1060に交換した結果として分かったのは、現在のGPUと比較として750Tiで負荷率の高い3Dゲームを稼働させた場合、少なくとも『消費電力が低い』などというウリが全く生かせないことが明らかになりました。なぜこのような結果になったのかハードウェアには詳しくないので理由は不明です。

また今回導入したGPUに関しては標準で60度以上でファンが回り出すセミファンレスとなっていたのですが、設定を変更し40度から50度にかけ0~75%の回転速度に変動するようにしていました。最高設定でのファン回転速度は不明なのですが35~40%前後と考えられ、動作音はほとんどしないという静粛性能も発揮しました。

現在GTX 1060は3GB版であれば2万3000円程度から販売されており、さらに今月末には750Tiの2倍の性能があると言われる後継機『GTX1050・1050Ti』が登場します。価格に関しては1050Tiが18,000円程度かそれ以下になると言われています。
これら製品の価格差と性能の判断が難しいところですが、もし今後GPUを交換される際は今回の測定結果を参考になさってください。

▼以下は最高設定で撮影したスクリーンショット
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