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ゴリラ並の知能がある種もいるなど奥の深い生き物『鳥』。スウェーデンの大学が行った研究によると、なんと10ヶ月もの間永遠と飛び続けていた鳥が初めて確認されたと報じられています。
 

【AFP=時事】こげ茶色の羽毛をした小型の鳥「ヨーロッパアマツバメ」が、10か月間にわたり一度も着地することなく連続飛行することが分かったとの研究結果が27日、発表された。 空中で過ごす時間としては、知られている鳥類の中で最長だという。 

AFPBB News
この研究を行ったスウェーデン・ルンド大学の研究チームによると、今回新記録を作ったヨーロッパアマツバメ13羽に1gの小型端末を搭載し飛行速度や加速度、位置など測定したといいます。結果、一部の個体を除き観測した10ヶ月間、一度も地上に下りることなく飛び続けていたことが明らかになりました。またこの一部個体に関しては真冬の期間に一晩だけ木に止まっていたと考えられており、それでも99.5%の時間を空の上で過ごしたこと説明しています。

10ヶ月間24時間永遠と飛び続けるという想像するのも難しい生態が明らかになったのですが、この間ヨーロッパアマツバメはどうしているのでしょうか。研究チームによると睡眠に関しては以前報じられた寝ながら空を飛べることが初めて確認されたグンカンドリと同じような生態があるのではないかと予想しています。
また食事に関しては日本でも見られる一般的なツバメのように空を飛びながら餌を取ることが出来るので特に問題はないそうです。 

この鳥の生態に関して『生涯の大半を飛行して過ごすとの仮説』は今から46年前、英国の研究者ロン・ロックリー(Ron Lockley)氏が初めて提唱していたといいます。この手の観測は非常に困難になるのですが、科学技術が発達したことで超小型端末が搭載出来るようになったことが今回の新発見に繋がったということになりそうです。



ヨーロッパアマツバメはこの10ヶ月間、大陸間を休みなく飛び続けるとう渡り鳥なのですが、同じ渡り鳥の中にはキョクアジサシという種がおり1年間に北極圏と南極圏を飛行することが知られています。キョクアジサシの寿命は30年とされており、一生のうちに飛行する距離は推定120~240万km。なんと地球と月の1.5~3往復分になり「地球上で最も長距離の渡りをする鳥」として知られています。