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ロッキード・マーティンが開発した世界最大の旅客機を超える全長91mの巨大飛行船に関して、カナダの鉱山開発企業との商談が成立し12機を今後納入することが決定したと発表しています。

Lockheedは16日、同社がこれまで米軍向けに開発を進めてきたハイブリッド型飛行船「Lockheed Hybrid Airship」のカナダの鉱山会社向けへの商談が成立したことを発表した。 購入機数は12機、リストプライスで購入費用は4億8000万ドルとなる見通し。

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ハイブリッド飛行船といえば元米陸軍を中心にノースロップ・グラマン社が開発していたLEMVがあります。これは後にイギリスのハイブリッド・エアービークルズ社に売却され「Airlander 10」として試験飛行が行われたものが有名なのですが、今回鉱山開発企業Quest Rare Mineralsが運用することになったのはロッキード・マーティン製の「ロッキード ハイブリッド エアーシップ」という機体です。



機体形状は「Airlander 10」と酷似したものとなっているのですが機体は全長91m、全高は24mとわずかに小型になっています。ただ、貨物搭載量はこの機体が20トンに対しAirlander 10が10トンとなっています。記事によとこの機体は鉱山開発企業が直接運用するのではくカナダの航空機リース会社Straightline Aviationとしています。

ハイブリッド飛行船は従来のような気体の浮力のみで浮上を行う飛行船とは異なり、機体に取り付けた動力や固定翼でも浮力を発生させるという飛行船になります。ただ、その大半の浮力は気体により確保されている特徴があります。
この手のハイブリッド飛行船は実に100年ほどの歴史があるもののすべて試作機が作られた程度で実用化されたものはゼロとなっていました。