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最新鋭の戦闘機からおもちゃのドローンまで、制御しているのはコンピュータ(電子機器)なのですがこれを破壊したり捕獲したいするのではなく、目には見えない電磁パルス(EMP)と高出力マイクロ波(HPM)で迎撃するという新たな兵器が試作されました。

世界最大のミサイルメーカーで知られる米レイセオン社は航空機や指揮系統などに使用されている電子機器のみを破壊する電磁パルス(EMP)と高出力マイクロ波(HPM)からなる新兵器『Phaser』を開発しました。

強烈な電磁パルスを照射して敵の電子機器や兵器を破壊する最新兵器「Phaser」 - GIGAZINE



こちらが実際に開発されたPhaserの試験装置です。従来、この手の脅威はミサイルや爆弾、弾などと使用し物理的に対象を破壊するという方法がとられていたのですが、Phaserはその対象に組み込まれた電子機器のみ破壊することで使用不能にするというものです。

Phaser本体は一般的な20フィートコンテナサイズに収められており大型の輸送トラックの搭載したり牽引することができるサイズになっています。上部には照射する装置と目標を発見するレーダーが搭載されており、得られた位置情報をPhaserに渡し照射するということが行われています。
具体的な性能や射程は発表されていないのですが、試験映像からは固定翼のドローンが制御不能になり墜落する様子を確認することができます。

従来、脅威となるドローンそれぞれに対して迎撃するといった方法が取られていたのですが、Phaserは広範に照射することができるため1回の照射で一帯のドローンを迎撃することができるとしています。

電磁パルス(EMP)は自然界では太陽風や雷、人工的には核兵器を高高度で爆発させることで広範囲にEMPが発生することが確認されています。またEMPを発生させるEMP爆弾といったものが考案されており、搭載した電子機器を保護するためこの手の兵器にはEMP対策がとられているものが多いとされています。