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耳が聴こえない方が使用している手話。実はアメリカではこの手話を音声に変換し電話注文を行うことができるサービスが存在しており、年間570億円規模になっていると報じられています。

耳が聴こえない方が音声のみしか届けられない電話を利用するというのは通常考えられません。しかし、アメリカではこのような耳が聴こえない方であっても電話で商品の注文ができるようなシステムが整備されており、障がい者らは国の障がい者支援により1年中24時間無料で利用できるようになっているといいます。

記事によると、こののシステムは電話というよりも動画中継サービス(VRS:video relay service)を介した“通訳”サービスだとしています。
例えば記事で紹介されているピザの注文例では、消費者(聴覚障がい者)はピザの注文は手話で行うことになるのですが、間にVRSを挟むことでVRSは消費者の手話を言葉にリアルタイム変換してピザ屋側に注文内容を伝え、そしてピザ屋からは対応内容を消費者側に伝えるということを行っているといいます。


実はこのサービスが始まる以前はアメリカでは既に消えつつある『FAX』、そして『テレタイプライター』というメールようなシステムが存在していたといいます。しかし、特に健常者を相手にした場合に注文までに時間がかかるなどして非常に不便だったといいほとんど普及しなかったそうです。

VRSの利用に関しては障がい者らはスマートフォンのテレビ電話機能を使用しているのですがVRSが登場したことで注文まで若干の時間はかかるもののこれまでのシステムに比べたらより確実で遥かに短い時間で行うことができるため好評だといいます。

VRSが普及した理由はやはりスマートフォンやタブレット端末の急速な発展にあるというのですが、一方アメリカではインターネット網の通信速度の関係から動画利用には難しい地域も存在し今後回線の高速化など課題もあるとしています。