Small Modular Reactor SMR1

アメリカの原子力ベンチャー『ニュースケール』は、従来の一般的な原子力発電所で使用する原子炉とは異なり工場で生産された本体を設置しそのまま使用するというモジュラー式次世代原子炉に関して米当局に運転許可申請を提出したと報じられています。

複数メディアによると、オレゴン州に本社を置くニュースケールは2億ドル超(約230億円)を投じ開発してきた小型モジュラー型原子炉(Small Modular Reactor :SMR)に関して米原子力規制委員会に運転許可を求める申請を行なったと報じられています。

米で次世代原子炉の初申請 26年の商業運転目指す - 西日本新聞

一般的な商業原子炉は現地で原子炉を組み立てるという方法がとられているものの、ニュースケールが開発しているモジュラー型原子炉は原子炉そのものを工業製品のように工場で生産・現地に搬入し設置するというもので、短期間で運用を開始でき低コストで原子力発電所を設置できる特徴があります。



原子炉の安全性に関してニュースケールによると緊急時に冷却を稼働させるのに必要な電動ポンプ等は不要と説明しており、仮に外部電源が喪失し長時間電力が絶たれ人間によるコントロールできない状態に陥ったとしても追加の水を必要とせず単体で冷却を行い続けることができるとしています。
発電に関しては従来の原発と同じように原子炉で発生させた蒸気を外部のタービンへ送り込み回転させることで発電を行います。

ニュースケールは申請が認められた場合は2026年の商業運転開始を目指すとしています。